地区防災計画策定への取り組み(柳之宮町会)
更新日:2020年3月6日
地区防災計画について
東日本大震災では、行政機能が麻痺してしまい、行政の「公助」が行き渡らず、地域住民自身の命を守る行動「自助」、地域コミュニティによる助け合い「共助」が重要な役割を果たしました。地域コミュニティにおいて、共助による防災活動の推進の観点から一定の地区の居住者および事業者が行う自発的な防災活動などに関する計画である「地区防災計画制度」が創設されました。地区防災計画の目的は、各地域の特性に応じた地域コミュニティによる防災活動を地域住民の皆さんが議論するとともに、平常時の防災活動などの取り組みを通して地域防災力を高め、災害時には地域における被害を軽減させることにあります。
『地区防災計画』には、地域住民が防災活動体制を構築し、自助・共助・公助の役割分担を意識しつつ、災害時に、
誰が、
何を、
どれだけ、
どのようにするべきか、など
についてまとめていきます。
出典:「地区防災計画ガイドライン」内閣府(防災担当)平成26年3月より
本市では、地域住民による地域の特性に応じた実効性の高い防災対策を図るため、地域の自発的な防災活動に関する計画である『地区防災計画』の策定を推進し、計画作成を通して地域コミュニティ活動の活性化と地域防災力の向上の支援に努めています。
令和元年度の取り組み
柳之宮自主防災組織を地区防災計画策定モデル地区に選出しました。ワークショップを通して地域の防災意識の向上を図りながら、地区の特性などを踏まえ、地区防災計画の作成に取り組みました。
開催日 | 開催回数 | 内容 |
---|---|---|
8月4日 日曜日 |
第1回 | 初回ガイダンス ・地区防災計画とは ・スケジュールと進め方 ・課題の共有 |
9月1日 日曜日 |
第2回 | まち歩き ・防災マップ(課題と資源)の作成 ・検討テーマの整理 |
10月5日 土曜日 |
第3回 | 検討会 ・活動体制について (班の構成、平常時と災害時の活動内容、など) |
11月2日 土曜日 |
第4回 | 検討会 ・優先的なテーマの検討(1) 水害 |
12月1日 日曜日 |
第5回 | 検討会 ・優先的なテーマの検討(2) 震災 |
2月2日 日曜日 |
第6回 | 地区防災計画、防災マップの披露 ・計画内容、今後の課題の確認 |
第1回 勉強会(8月4日)
意見や情報はふせんを使用し、地図上に表示
地区防災計画とは何かや、検討会のスケジュール、進め方などを共有し、グループに分かれて、地震や風水害に関する地域の課題について意見交換を行いました。
その地域の住民だからこそ分かる過去の災害事例を踏まえ、今後発生が懸念される災害について検討を行いました。
防災上の課題について、地図上にまとめている
グループごとに発表
第2回 防災まち歩き(9月1日)
加藤教授による防災レクチャー
東京大学の加藤孝明教授から地区防災計画についてのレクチャーを受け、実際にまち歩きを行いながら防災マップの基礎資料となる倒壊の危険性がある建物や緊急車両が通りにくい場所、一時避難ができそうな空き地や防災倉庫、消火器の位置などを地図に書き込みました。実際に現場を確認することで、普段の生活からも防災に関する気づきが増えます。
子ども達にも参加してもらうことで、子どもの目線で危ない場所なども確認することができました。
地区を南北のグループに分かれ、防災まち歩き
まち歩き後、気づきなどを地図上にまとめ、発表
第3回 検討会(10月5日)
活動体制の情報共有
前回実施した防災まち歩きをもとに作成した防災マップ、地区防災計画の全体構成、災害時の活動体制について、意見交換を行いました。
次回、災害時の活動(水害)の検討に先立ち、自分自身が水害時の行動を考えるきっかけとして、マイタイムラインを紹介しました。
マイタイムラインをつくるためのヒント集
第4回 検討会(11月2日)
模造紙にまとめた町会員からの情報
マイタイムラインを活用しながら、災害時の活動(水害)などについて意見交換を行いました。10月12日に襲来した台風19号の経験もあり、活発な意見交換が行われました。
町会では、携帯電話のショートメールサービスを活用して、避難に関する情報などを町会員に発信した話などがありました。
それぞれが体験したことをまとめ、避難時の疑問点や、準備事項を洗い出しました。
台風19号時の町会活動について情報提供
第5回 検討会(12月2日)
自分と違う世帯が災害時に困ることを考える
震災時には、どのような世帯がどのような困りごとに直面するか、といった想像を膨らませながら、町会として取り組む活動についてグループで話し合いました。
柳之宮地区に住む、さまざまな立場の世帯になって考えることで、新しい視点で具体的な意見が出されました。
町会として取り組むべき課題を提案
第6回 地区防災計画などの披露(2月2日)
町会長から地区防災計画と防災マップを説明
これまでの検討で取りまとめた地区防災計画と防災マップについて柳之宮町会長が説明を行い、内容について意見交換を行いました。
後半では、地区防災計画の取組内容に関する防災クイズ大会を行い、楽しみながら防災知識について学びました。
防災クイズを通して地区防災計画の内容を勉強
検討会では、まち歩きを行い、災害時に危険と思われる個所や水害時に避難できる高い建物など資源と考えられる場所を確認し、地図に書き込みながら意見交換を行いました。また、水害時、震災時の行動について、議論を重ねました。検討会は第6回で終了となりますが、地区防災計画は「一度作ったら終わり」ではありません。今後、残った検討課題を含め、平常時から計画に基づく防災活動を実施し、定期的に計画の検証や見直しを行い、防災活動を継続します。
八潮市は、地区防災計画作成に取り組む地域の支援をします。
興味のある自主防災組織や町会・自治会の皆さんは、お気軽に危機管理防災課までお問合わせください。
参考
みんなでつくる地区防災計画:防災情報のページ ‐ 内閣府(外部サイト)
お問い合わせ
生活安全部 危機管理防災課 地域支援担当
所在地:〒340-8588 埼玉県八潮市中央一丁目2番地1
電話:048-996-2111
