○八潮市自転車の安全な利用の促進に関する条例

平成27年12月18日

条例第32号

(目的)

第1条 この条例は、自転車の安全な利用に関する基本理念を定め、市、市民、自転車を利用する者(以下「自転車利用者」という。)、事業者及び関係団体の責務並びに保護者等、自動車等の運転者及び自転車小売業者の役割を明らかにするとともに、自転車の安全な利用の促進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、自転車が関係する交通事故の防止その他の安全対策を総合的に推進し、もって安全で安心して暮らせるまちの実現に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 自転車 道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第11号の2に規定する自転車をいう。

(2) 自動車等 道路交通法第2条第1項第9号に規定する自動車又は同項第10号に規定する原動機付自転車をいう。

(3) 事業者 市内で事業活動を行う個人、法人又は団体をいう。

(4) 関係団体 交通安全に関する活動を行う団体及び自転車の安全な利用の促進に関する活動を行う団体をいう。

(5) 子ども 15歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者をいう。

(6) 自転車損害賠償保険等 自転車の利用によって生じた他人の生命、身体又は財産の損害を賠償することができるよう、当該損害を填補するための保険又は共済をいう。

(基本理念)

第3条 自転車の安全な利用の促進は、自転車が市民の日常生活において高い利便性を有し、かつ、地球環境にやさしく健康増進にも寄与する有用な乗り物であることを認識して行うものとする。

2 自転車の安全な利用の促進は、自転車に係る交通事故の多発や運転マナーの問題など不適切な利用により市民の安全な生活に支障を及ぼすおそれがあることに鑑み、市、市民、自転車利用者、事業者、関係団体及び警察その他の関係機関の相互の理解と連携のもとに、協働して行うものとする。

(市の責務)

第4条 市は、前条に定める基本理念(次項において「基本理念」という。)にのっとり、手軽で身近な交通手段である自転車の安全な利用を促進するものとする。

2 市は、基本理念にのっとり、市民、自転車利用者、事業者、関係団体及び警察その他の関係機関と連携し、自転車の安全な利用の促進に関する施策を実施するものとする。

(市民の責務)

第5条 市民は、自転車の安全な利用について理解を深め、交通事故の防止に努めるとともに、家庭、学校、職場、地域等において、それぞれが自転車の安全な利用に関する取組を自主的かつ積極的に行うよう努めなければならない。

2 市民は、市、関係団体及び警察その他の関係機関が実施する自転車の安全な利用の促進に関する施策に協力するよう努めなければならない。

(自転車利用者の責務)

第6条 自転車利用者は、道路交通法その他の法令を遵守するとともに、その利用する自転車を適正に管理し、歩行者の安全を確保する等自転車の安全な利用に努めなければならない。

2 自転車利用者は、その利用する自転車を点検し、必要な整備をするとともに、反射材の装着その他の交通安全対策に努めなければならない。

(事業者の責務)

第7条 事業者は、その従業員に対し、自転車の安全な利用に関する啓発に努めなければならない。

(関係団体の責務)

第8条 関係団体は、自転車の安全な利用に関する啓発その他の取組を自主的かつ積極的に行うよう努めなければならない。

(保護者等の役割)

第9条 保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で子どもを現に監護する者をいう。第13条第2項において同じ。)は、その保護する子どもに対し、乗車用ヘルメットの着用その他自転車の安全な利用に関する教育に努めなければならない。

2 高齢者(65歳以上の者をいう。以下この項及び第12条第3項において同じ。)の家族は、当該高齢者に対し、乗車用ヘルメットの着用その他自転車の安全な利用に関する助言に努めなければならない。

(自動車等の運転者の役割)

第10条 自動車等を運転する者は、自転車の側方を通過するときは、当該自転車との間に安全な間隔を保ち、又は徐行する等自転車利用者の安全に配慮するよう努めなければならない。

(自転車小売業者の役割)

第11条 自転車の小売を業とする者は、自転車の購入者又は点検若しくは修理を行う自転車利用者に対し、自転車の定期的な点検及び整備並びに自転車損害賠償保険等への加入その他の自転車の安全な利用に関する必要な情報の提供及び助言に努めなければならない。

(自転車交通安全教育)

第12条 市は、関係団体及び警察その他の関係機関と相互に連携協力し、自転車の安全な利用に関する教育及び啓発を行うものとする。

2 市は、市内の小学校及び中学校と連携協力し、その子どもの発達段階に応じた自転車の安全な利用に関する教育を行うものとする。

3 市は、高齢者に対し、高齢者の特性に応じた自転車の安全な利用に関する教育を行うものとする。

(自転車損害賠償保険等への加入等)

第13条 市は、自転車損害賠償保険等への加入を促進するため、情報の提供その他必要な措置を講ずるものとする。

2 自転車利用者又は自転車利用者の保護者は、その自転車の利用に関し、自転車損害賠償保険等への加入その他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(道路環境等の整備)

第14条 市は、自転車の安全な利用を促進するため、国、県及び関係機関と連携協力し、自転車を安全に利用することができる道路環境等の整備に努めるものとする。

(財政上の措置)

第15条 市は、自転車の安全な利用に関する施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

(委任)

第16条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

この条例は、平成28年4月1日から施行する。

八潮市自転車の安全な利用の促進に関する条例

平成27年12月18日 条例第32号

(平成28年4月1日施行)