○八潮市情報公開条例
平成13年12月26日
条例第24号
八潮市公文書公開条例(平成5年条例第27号)の全部を改正する。
(目的)
第1条 この条例は、市民の知る権利を保障するため市民の適正な請求等に係る情報の公開に関し必要な事項を定めることにより、市の保有する情報の一層の公開を図り、もって市の諸活動を市民に説明する責務が全うされるようにするとともに、市民と市との協働により、公正で民主的な市政の発展に寄与することを目的とする。
(1) 情報 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画、写真、フィルム及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。
ア 官報、白書、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもの
イ 資料館等において、歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として特別の管理がされているもの
(2) 実施機関 市長、議会、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいう。
(平17条例4・平28条例12・一部改正)
(実施機関の責務)
第3条 実施機関は、情報の公開を請求する市民の権利が保障されるよう努めるものとする。この場合において、実施機関は、個人に関する情報がみだりに公開されることのないようにしなければならない。
(1) 市内に住所を有する者
(2) 市内に事務所又は事業所を有する個人及び法人その他の団体
(3) 市内に存する事務所又は事業所に勤務する者
(4) 市内に存する学校に在学する者
(5) 前各号に掲げるもののほか、実施機関が行う事務又は事業に利害関係を有するもの
(情報の公開の請求手続)
第5条 前条の規定による公開の請求(以下「公開請求」という。)をしようとするものは、実施機関に対して、次に掲げる事項を記載した書面(以下「公開請求書」という。)を提出しなければならない。
(1) 氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、名称、事務所又は事業所の所在地及び代表者の氏名)
(2) 公開請求に係る情報の件名又は内容
(3) 前2号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項
2 実施機関は、公開請求書に形式上の不備があると認めるときは、公開請求をしたもの(以下「公開請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、公開請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
(情報の公開義務)
第6条 実施機関は、公開請求があったときは、公開請求に係る情報に次の各号に掲げる情報(以下「非公開情報」という。)のいずれかが記録されている場合を除き、公開請求者に対し、当該情報を公開しなければならない。
(1) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項をいう。次条第2項において同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公開することにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 法令等の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報
イ 当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第4項に規定する行政執行法人の役員及び職員を除く。)、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号)第2条第1項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)の役員及び職員、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第2条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)の役員及び職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び当該職務遂行の内容に係る部分
(2) 法令等の規定により明らかに公開することができないとされている情報及び各大臣等から法律の規定に基づいて公開しないように指示のあった情報
(3) 法人その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、公開することにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公開することが必要であると認められる情報
イ 市民の生活に影響を及ぼす法人等又は個人の違法若しくは著しく不当な行為に関する情報
(4) 市の機関内部若しくは機関相互又は市の機関と国の機関等(国の機関、独立行政法人等、他の地方公共団体及び地方独立行政法人をいう。以下同じ。)との間における審議、検討、調査研究等の意思決定過程の情報であって、公開することにより、公正かつ円滑な意思決定に著しい支障を生ずるおそれのあるもの
(5) 市の機関と国の機関等との間における協議、依頼等に基づいて作成し、又は取得した情報であって、公開することにより、国の機関等との協力関係を著しく損なうおそれのあるもの
(6) 市又は国の機関等が行う検査、監査、取締りの計画、徴税の実施計画、用地の買収計画、争訟及び交渉の方針、入札の予定価格、試験の問題及び採点基準、職員の身分取扱い、犯罪の捜査及び予防その他の事務又は事業に関する情報であって、当該事務又は事業の性質上、公開することにより、当該事務又は事業の公正かつ円滑な執行を著しく困難にするおそれのあるもの
(平17条例4・平19条例25・平27条例5・平30条例9・一部改正)
(情報の部分公開)
第7条 実施機関は、公開請求に係る情報の一部に非公開情報が記録されている場合において、当該情報から非公開情報が記録されている部分を容易にかつ、公開請求の趣旨を失わない程度に分離できるときは、その部分を除いて当該部分以外の部分を公開しなければならない。
(公益上の理由による裁量的公開)
第8条 実施機関は、公開請求に係る情報に非公開情報が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、公開請求者に対し、当該情報を公開することができる。
(情報の存否に関する情報)
第9条 公開請求に対し、当該公開請求に係る情報が存在しているか否かを答えるだけで、非公開情報を公開することとなるときは、実施機関は、当該情報の存否を明らかにしないで、当該公開請求を拒否することができる。
(公開請求に対する決定等)
第10条 実施機関は、公開請求に係る情報の全部又は一部を公開するときは、その旨の決定をし、公開請求者に対し、当該決定の内容を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、公開請求に係る情報の全部を公開しないとき(前条の規定により公開請求を拒否するとき及び公開請求に係る情報を保有していないときを含む。)は、公開をしない旨の決定をし、公開請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、事務処理上の困難その他正当な理由により前項に規定する期間内に公開決定等をすることができないときは、公開請求があった日から60日を限度として、その期間を延長することができる。この場合において、実施機関は、公開請求者に対し、速やかに当該延長の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
(1) 本条を適用する旨及びその理由
(2) 残りの情報について公開決定等をする期限
(平27条例5・一部改正)
(事案の移送)
第13条 実施機関は、公開請求に係る情報が他の実施機関により作成されたものであるときその他他の実施機関において公開決定等をすることにつき正当な理由があるときは、当該他の実施機関と協議の上、その実施機関に対し、事案を移送することができる。この場合において、移送をした実施機関は、公開請求者に対し、事案を移送した旨を書面により通知しなければならない。
2 前項の規定により事案が移送されたときは、移送を受けた実施機関において、当該公開請求についての公開決定等をしなければならない。この場合において、移送をした実施機関が移送前にした行為は、移送を受けた実施機関がしたものとみなす。
(第三者に対する意見書提出の機会の付与等)
第14条 公開請求に係る情報に国、独立行政法人等、他の地方公共団体、地方独立行政法人及び公開請求者以外のもの(以下「第三者」という。)に関する情報が記録されているときは、実施機関は、公開決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、公開請求に係る情報の表示その他実施機関が定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。
2 実施機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、公開決定に先立ち、当該第三者に対し、公開請求に係る情報の表示その他実施機関が定める事項を書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。
(1) 第三者に関する情報が記録されている情報を公開しようとする場合であって当該情報が第6条第3号ただし書に規定する情報に該当すると認められるとき。
(2) 第三者に関する情報が記録されている情報を第8条の規定により公開しようとするとき。
3 実施機関は、前2項の規定により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該情報の公開に反対の意思を表示した意見書を提出した場合において、公開決定をするときは、公開決定の日と公開を実施する日との間に少なくとも2週間を置かなければならない。この場合において、実施機関は、公開決定後直ちに、当該意見書(以下「反対意見書」という。)を提出した第三者に対し、公開決定をした旨及びその理由並びに公開を実施する日を書面により通知しなければならない。
(平17条例4・平28条例8・一部改正)
(情報の公開の実施及び方法)
第15条 情報の公開は、文書、図画又は写真については閲覧又は写しの交付により、フィルムについては視聴、閲覧又は写しの交付(マイクロフィルムに限る。)により、電磁的記録についてはその種別、情報化の進展状況等を勘案して実施機関で定める方法により行う。ただし、視聴又は閲覧の方法による情報の公開にあっては、実施機関は、当該情報の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときは、その写しにより、これを行うことができる。
2 公開決定に基づき情報の公開を受けるものは、実施機関で定めるところにより、当該公開決定をした実施機関に対し、その求める公開の実施の方法その他の実施機関で定める事項を申し出なければならない。ただし、公開請求書に変更のないものは、この限りでない。
3 この条例は、市の図書館その他これに類する市の施設において、市民の利用に供することを目的として管理している情報については、適用しない。
(手数料等)
第17条 情報の公開に係る手数料は、次のとおりとする。
(3) 前2号に該当しない場合 300円
2 前項の手数料は、情報の公開の際、これを徴収する。
3 この条例の規定により情報の公開を受けるものは、規則で定めるところによりこれに要する費用を負担しなければならない。
(情報の任意的な公開)
第18条 実施機関は、第4条の規定により情報の公開を請求することができるもの以外のものから情報の公開の申出があった場合は、これに応ずるよう努めるものとする。
2 実施機関は、平成6年4月1日前に作成し、又は取得した情報の公開の申出があった場合には、これに応じるよう努めるものとする。
(審査請求をすべき実施機関)
第18条の2 公開決定等又は公開請求に係る不作為に係る審査請求は、当該公開決定等又は公開請求に係る不作為に係る実施機関に対してするものとする。
(平28条例8・追加)
(審査請求の特例)
第18条の3 前条の審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項ただし書の規定により、同項本文の規定は、適用しない。
(平28条例8・追加)
(1) 審査請求が不適法であり、却下するとき。
(2) 裁決で、審査請求の全部を容認し、当該審査請求に係る情報の全部を開示することとするとき。ただし、当該情報の公開について反対意見書が提出されているときを除く。
2 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項の規定により読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。
(平28条例8・全改)
(諮問をした旨の通知)
第20条 前条第1項の規定により諮問をした実施機関は、次に掲げるものに対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下同じ。)
(2) 公開請求者(公開請求者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(3) 当該審査請求に係る情報の公開について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(平28条例8・一部改正)
(1) 公開決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決
(2) 審査請求に係る公開決定等(公開請求に係る情報の全部を開示する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る情報を公開する旨の裁決(第三者である参加人が当該情報の公開に反対の意思を表示している場合に限る。)
(平28条例8・一部改正)
(情報公開・個人情報保護審査会)
第22条 第19条第1項の規定による諮問に応じ審査請求について調査審議するため、八潮市情報公開・個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)を置く。
2 審査会は、5人以内の委員をもって組織する。
3 委員は、識見を有する者のうちから市長が委嘱する。
4 委員の任期は2年とし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。ただし、再任を妨げない。
5 審査会は、非公開とする。
6 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(平28条例8・一部改正)
(審査会の調査権限等)
第23条 審査会は、必要があると認めるときは、実施機関に対し、公開決定等に係る情報の提示を求めることができる。この場合においては、何人も、審査会に対し、その提示された情報の公開を求めることができない。
2 実施機関は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない。
3 審査会は、必要があると認めるときは、実施機関に対し、公開決定等に係る情報に記録されているその内容を審査会の指定する方法により分類し、又は整理した資料を作成し、審査会に提出するよう求めることができる。
4 審査会は、審査請求に係る事件に関し、審査請求人、参加人及び実施機関(次項において「審査請求人等」という。)に意見書又は資料の提出を求めること、適当と認める者にその知っている事実を陳述させることその他必要な調査をすることができる。
5 審査会は、審査請求人等から請求があったときは、当該審査請求人等に口頭で意見を述べる機会を与え、又は意見書若しくは資料の提出を認めることができる。
(平28条例8・一部改正)
(出資法人等の情報公開)
第24条 市が出資その他財政支出等を行う法人であって、規則で定めるものに対し、この条例の趣旨にのっとり情報の公開を行うため必要な措置を講ずるよう指導に努めるものとする。
(平17条例4・追加)
(情報の管理)
第25条 実施機関は、この条例の適正かつ円滑な運用に資するため、情報を適正に管理するものとする。
(情報の目録等の作成)
第26条 実施機関は、情報を検索するための目録等を作成し、一般の利用に供するものとする。
(実施状況の公表)
第27条 市長は、毎年1回、実施機関が行った情報の公開の実施状況をとりまとめ、これを公表しなければならない。
(情報の提供)
第28条 実施機関は、この条例による情報の公開と併せて、市民が必要とする情報を的確に把握するとともに、市政に関する情報を積極的に提供するよう努めなければならない。
(委任)
第29条 この条例の施行に関し必要な事項は、実施機関が定める。
附則
1 この条例は、平成14年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。
(経過措置)
2 この条例の規定は、施行日以後に行われた請求又は申出に対する処分、手続その他の行為について適用し、施行日前に行われた請求又は申出に対する処分、手続その他の行為については、なお従前の例による。
3 平成6年4月1日から平成14年3月31日までの間に作成又は取得した情報の請求又は申出については、改正前の八潮市公文書公開条例第2条第1号に規定する公文書に対してのみこれを行うことができる。
(八潮市個人情報保護条例の一部改正)
4 八潮市個人情報保護条例(平成9年条例第17号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
(八潮市行政手続条例の一部改正)
5 八潮市行政手続条例(平成9年条例第23号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
(八潮市附属機関設置条例の一部改正)
6 八潮市附属機関設置条例(昭和57年条例第15号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
(特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)
7 特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例(昭和40年条例第2号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
附則(平成17年条例第4号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成17年6月1日から施行する。
附則(平成19年条例第25号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成19年10月1日から施行する。
附則(平成27年条例第5号)
この条例は、平成27年4月1日から施行する。
附則(平成28年条例第8号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成28年4月1日から施行する。
(八潮市情報公開条例の一部改正に伴う経過措置)
2 第1条の規定による改正前の八潮市情報公開条例(以下この項において「改正前の条例」という。)第2条第2号に規定する実施機関(以下この項において「実施機関」という。)の改正前の条例第10条第1項若しくは第2項の決定(以下この項において「決定」という。)又は第4条の規定による公開の請求(以下この項において「請求」という。)に係る不作為についての不服申立てであってこの条例の施行前にされた実施機関の決定又はこの条例の施行前にされた請求に係る実施機関の不作為に係るものについては、なお従前の例による。
附則(平成28年条例第12号)
この条例は、平成28年4月1日から施行する。
附則(平成30年条例第9号)抄
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。