常設展示
更新日:2024年10月9日
展示テーマ 水と生活
八潮市は東に中川、西に綾瀬川が流れる中川低地に位置し、川の恵みと災いを受けてきました。
資料館の常設展示では、八潮の歴史的背景である「水と生活」をテーマに設定し、八潮の歩みを紹介しています。
八潮の位置
中川低地の成り立ちから現在の八潮市までを、映像やパネルを通して解説しており、低湿地に位置する八潮の特徴を知ることができます。
また、中川低地の地層の様子がボタン操作で観察できる模型や、資料館の真下から採取されたボーリングサンプルも展示しています。
中川低地の模型
ボーリングサンプル
水辺での生活の開始―原始・古代―
縄文時代から平安時代まで、各時期の遺跡の出土品、古代の生活復元模型などを展示しています。これらの展示品からは、東京湾が関東平野の奥深くまで入り込んだ時代の台地上での生活から、低地へと生活の場が広がる過程を追うことができます。
また、八潮周辺地域が東京湾と北武蔵をつなぐ水運の拠点となっていたことも、八條遺跡の遺物からうかがえます。
注記:「八條遺跡出土品」は画像をクリックすると詳しい情報(PDFファイル)を見ることができます。
川の利用―中世―
平安時代の武士の台頭から戦国期の後北条氏の勢力拡大まで、八潮とその周辺地域における武士団の様相を解説し、あわせて当時の人々の信仰の姿を示す板碑などを展示しています。
また、石碇など舟運関係の資料を展示し、利根川(現中川)や綾瀬川などの河川が流れる八潮が水運の拠点として栄えた様子も紹介しています。
南川崎出土石碇(個人蔵)
水との闘い―近世―
江戸時代の八潮は20か村に分かれており、幕府領や旗本領が置かれていました。このエリアでは、江戸時代の人々の生活と、古利根川(現中川)・綾瀬川・八條用水・葛西用水などの水との関わりを紹介しています。
また、農村の支配に関する資料、交通に関する資料、信仰・文化に関する資料などを展示しています。
注記:円空作木造愛染明王座像は画像をクリックすると詳しい情報(PDFファイル)を見ることができます。
水を克服して―近代・現代、地場産業―
近代・現代の八潮の歩みを年表で紹介しています。
重要な出来事として、明治22年(1889)の三村(八條村・潮止村・八幡村)成立、昭和31年(1956)の八潮村成立(三村合併)、昭和47年(1972)の市制施行などが挙げられます。
八潮では豊かな水を利用した地場産業が発展しました。県の無形文化財に指定されている浴衣の柄染めを行う長板中型の作業工程、同じく浴衣の柄染めを行う注染の道具類、船大工の道具や肥料・野菜を運んだ伝馬船の模型、白玉粉製造工程のパネルなどを展示しています。
注記:「長板中型染め」は画像をクリックすると詳しい情報(PDFファイル)を見ることができます。
『れきナビ―やしお歴史事典』では、常設展示に関するクイズ(外部サイト)を掲載しています。ぜひチャレンジしてみてください。