令和4年度自主防災組織研修会を開催
更新日:2023年3月10日
令和5年2月21日(火曜日)、八潮メセナにおいて、自主防災組織を対象に、研修会を開催しました。
研修会は、地区防災計画作成のきっかけづくりをテーマとし、令和4年度に地区防災計画作成に取り組んだ3団体(京成北地区防災会、京成南地区防災会、大曽根北町会地区防災会)の経過報告、東京大学 杉山 高志先生による講演に加え、杉山先生と大山市長を交えて地区防災計画導入版の説明などを行いました。
研修会の様子
令和4年取組事例
自主防災組織の今後の活動に参考になるよう、令和4年1月から12月の1年間で自主防災組織や市で実施した防災に関する取組をスライドで紹介しました。
紹介した主な取組
令和3年度八潮市自主防災組織育成研修会の開催(研修動画配信)
自主防災組織合同防災訓練の実施(伊勢野地区防災対策本部、上大瀬地区防災会) など
令和4年度地区防災計画作成 経過報告
3団体代表者から経過報告
パネリスト 3団体代表者(京成北地区防災会、京成南地区防災会、大曽根北町会地区防災会)
コメンテーター 杉山 高志 氏(東京大学生産技術研究所特別研究員)
ファシリテーター 北島 繁昭 氏((株)首都圏総合計画研究所)
(1)3団体の経過報告
(2)杉山先生のコメント
「3つの“も”」を意識して活動いただきたい
(1) 防災に“も”役立つ
京成北地区のまち歩きで、防犯にも使えるものがあることに気づいた話があった。防災の取組は単独で行うだけはなく、日頃の活動(福祉、観光など)にプラスして行うことができます。
(2)2階に“も”避難
京成南地区の避難所を意識した活動や過去に浸水した経験の話があったが、水害に遭った岡山県の真備町では2階建ての家でも1階で亡くなる人が多かった。階段を上ることは結構大変で、2階に上ることができるか、連絡をとることができるか、2階で生活できるか、検証しておくことが大事です。
(3)常備品以外“も”備える
大曽根北地区では「常備品がこれだけでよいのか」という話があった。アルファ米や水だけでなく、心が安らぐものがあるとよい。以前、東日本大震災の被災者の方が「甘いものは心を落ち着かせてくれる」ということを話されていました。
講演 「地区防災計画の第一歩」 杉山 高志 氏
杉山先生から
「100点満点の防災をすることはできないけれども、何もしなければ0点」
これは、高知県黒潮町の方がおっしゃった言葉ですが、1つでもいいので、これまでと違うことをやってみる。
小さな試みでよいので、自分たちにできることは何なのか、みなさんができることの範囲でまず考えてみてもらいたい。とお話がありました。
参考「 地区防災計画の4つの誤解とホント」
講演資料(出典:杉山先生作成資料より)
参考「まねっこ防災」
・「あるものでなんとかする」のが地区防災計画であり、地域にどんな資源があるのか、探してみるとよいです。
・「まねっこ防災」の動画を参考に、真似られるものがないか考えて、できることからやっていただきたいです。
・「3の法則」で「人は適切な体温を維持できなければ3時間しか生きられない」と言われている。「まねっこ防災」で災害時に使えそうな毛布などの不用品を集める取組が紹介されているが、少しの工夫で命を守る体温管理につながる取組ができるので参考にしていただきたいです。
地区防災計画をつくってみましょう
パネリスト 杉山 高志 氏(東京大学生産技術研究所特別研究員)
大山 忍 氏(八潮市長)
ファシリテーター 北島 繁昭 氏((株)首都圏総合計画研究所)
(1)地区防災計画導入版の説明
(2) 災害時・平常時の活動から今後の活動(課題)を考えてみましょう
一例として「情報を収集・共有・伝達する方法や内容を決めていますか」「備蓄している物資の種類や保管場所、鍵の管理者を把握していますか」について参加者と意見を交わしました。
(3)杉山先生と大山市長からコメント
杉山先生と大山市長
杉山先生のコメント
導入版を使ってこれから第一歩を歩まれると思うが、全部を理解できなくてもよくて、どれか1つでもできそうなことから取り組んでみてもらいたいです。
大山市長のコメント
東日本大震災などの大規模災害では、公助が届くまでにどうしても時間がかかり、命をつなぐために、自助、共助が大変重要であります。
その力を発揮できるようにしていただくことが地区防災計画を作っていく大きな目的です。
まず、何が必要なのかをみんなで考えることが重要だと思い、今回、各自主防災組織みなさんの取組を一度整理してもらいたく、導入版を作りました。
難しく考えず、みんなで協力しようという気持ちを持って取り組むことで地域の防災力が大きくなっていくと信じています。
開催概要
1 開催日時
令和5年2月21日(火曜日)午後2時30分から午後5時
2 開催場所
八潮メセナ ホール
3 参加者
市内自主防災組織37団体 101名