「中川周辺地区の農地景観の保全・活用」に向けて
更新日:2020年6月8日
中川周辺地区は(二丁目、木曽根、南川崎地域の新堤防と旧堤防に挟まれた区域約30ヘクタール)は、市内の原風景でもある良好な農地景観が広がる貴重な地域です。この風景を守り育んでいくため、市では平成22年度から、地権者の方々をはじめ、周辺町会、市民の方とワークショップや現地調査などを行い、課題等の整理をしながら、今後どの様に守り、活用していくかについて話し合ってきました。
【地区の課題】
これまでの調査やアンケートでは、次のような課題があることが分かりました。
- 未耕作地や非農地の増加
- マナーの悪い人や利用方法の違いによるトラブルの増加
- 農業の後継者不足
地権者アンケートでは、未耕作地や資材置場等の非農地が増加していたり、ゴミのポイ捨てや、野菜泥棒、犬の散歩時にフンを畑でさせる、家庭菜園利用者と農家の利用の違いによるトラブルが発生していることが、分かりました。また地権者が高齢化しており、半分の方で後継者がいないという現状でした。
【これまでの取組みについて】
課題の解決策を探るため、市では農地景観の保全活用に関して専門知識のある東京農業大学荒井研究室と連携し、調査研究を行ってきました。
主な取組み内容としては、
- 平成22年度 本地区の特徴や現状調査、地権者アンケートを実施
- 平成23年度 本地区で農業を行っている方々の思いを知るためワークショップを実施
- 平成24年度 本地区の将来像や課題問題の解決のための方法を考えるため、地権者、農業関係者、家庭菜園利用者、市民の方々とワークショップやアンケート調査を実施
- 平成25年度 農づくりマナーブックの配布、農家・市民の方々が主体的・継続的に農地保全に取り組める団体の設立に向け、準備会を設立し検討した。
- 令和元年度 景観計画に中川周辺地区特定区域を位置づけ、「景観形成基準」や「色彩基準」を策定、農地以外の土地利用に関して景観誘導を実施。
【取組みの成果】
この地域の将来像は
「いろんな耕作地が集まった、八潮らしい美しい農地景観が広る、地域の交流の場」としてまとめられました。
将来像の実現に向けては、次の取組みを進めています。
1「農づくりマナーブック」
本地域の農地をみんなで守れるよう、地権者、農家、家庭菜園利用者、市民のそれぞれが守らないといけない事を検討し、マナーブックとしてまとめました。
このマナーブックでは、農家・家庭菜園利用者・市民の立場で、それぞれが守っていくべきマナーを3つのテーマごとに分けて掲載しています。
マナー1:土地を持っていたり、借りている場合
マナー2:農地に何かモノを置いたり、つくる場合
マナー3:野菜を育てたり、散策をする場合
また、本地区の魅力紹介やワークショップによる検討の経緯・結果、農づくりアイデアの提案、市の制度やイベントなどの情報コラムを掲載しています。全21ページの本編では、イラストや写真を多く使うことで内容をわかりやすく表示しています。
注記:農づくりデザインマナーブックは、下からダウンロードできます!
~中川周辺地区を利用する皆様へ~
「農づくりマナーブック」に掲載されているマナーを参考にし、できることから取り組みましょう!!
貴重な農地景観の保全・活用には、皆さんの協力が必要です。
是非ご覧下さい。
2八潮市景観計画に位置づけ
市では、優良な農地景観の保全に向けて、八潮市景観計画に本地域を特定区域に位置づけし景観形成基準や色彩基準の策定、また、景観法による届出制度を活用し将来的な農地以外の土地利用について景観誘導を図っています。
なお、中川周辺地区特定区域は第一種農地であるため、原則農地からの転用はできません。
農づくりマナーブックのダウンロードはこちらから
ダウンロード
マナー1 土地を持っていたり、借りている場合(PDF:8,375KB)
マナー2 農地に何かモノを置いたり、つくる場合(PDF:6,207KB)
マナー3 野菜を育てたり、散策する場合(PDF:7,096KB)
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