八潮のむかしばなし(六話)
更新日:2018年12月6日
馬にまたがる八条様
(八条)
八条の入谷に、八条殿社といわれるお社あとがある。
今から750年まえごろ、八条様が京都から、この入谷に流されてきた。八条様は、左大臣にもなられたりっぱな公家であった。何かふしまつをしでかしたのだろう。こんなかたいなかではさびしくいつも馬にのっていなさったそうな。
八条様が狩衣直衣を着て、馬にまたがり走るもんだから、里の娘っこたち、それはーおおさわぎしたそうな。
八条様がおのりになる馬は、白馬であった。馬におのりになるおすがたはりりしかった。馬でとおのりをなさると、中川のふちで馬を洗ったそうな。
そしてさびしくおなくなりになった。里人は、八条様をまつるお社をたてて霊をおなぐさめした。そのお社を、八条殿社というんだそうな。
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